東川の桜並木を西から東へ歩いていくと、「長栄寺」というお寺があります。
このお寺には、関東随一の大きさを誇る高さ290cmの木造朱漆塗の大閻魔像が奉られています。
ところざわ百選にも選ばれているということで行ってきました。
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長栄寺について

南側の入り口の様子
長栄寺は、真言宗豊山派の寺院です。本尊は十一面観音。

本堂前には弘法大師空海像が置かれている
こちらが長栄寺の本堂。大きくて立派です。
境内は手入れが行き届いていて、東川沿い・住宅地の中に位置しているので、とても静かで落ち着く空間です。
場所的には西武線所沢駅とJR武蔵野線東所沢駅のちょうど中間地点あたりなので、少しアクセスしにく場所にあります。
関東最大級の閻魔様

長栄寺の閻魔堂
境内の東側に本堂とは別棟で「閻魔堂」があります。長栄寺のメインはこちら。
本堂を見た後だととても小さく感じるので、この中に関東最大級の閻魔様がいるのかという疑問を感じるのではないかと思います。
日中に訪れましたが、閻魔堂の鍵はかけられていたので、正面・両脇からからお参りをします。

3m近い閻魔様は大迫力
これが関東随一の大きさを誇る高さ290cmの木造朱漆塗の大閻魔像。何とも言えない色味。
閻魔様の大きさ・眼力は、ガラスを通してでも迫力が伝わってきます。子どもが見たら泣いてしまうのではないでしょうか(笑)
写真だとその迫力が伝わらないかもしれませんが、相当大きいですよ!
本像は、三尊とも檜材の寄木造であり、玉眼、漆塗です。
中尊の阿弥陀如来坐像は、螺髪、肉髻珠、白毫をあらわし、耳朶を環状とし、首に三道を刻みます。また、偏袒右肩に衲衣をまとい、膝上で弥陀の定印を結び、蓮台上に結跏趺坐します。面貌表現や着衣の服制などから室町時代の作ともみられてきましたが、全体に形式化された造形となっており、江戸時代初期の作と推定されます。両脇侍像は、ともに宝髻を結い宝冠を付け、条帛・天衣・裳をまとい、中腰に片膝を立てて跪いています。左脇侍像は腹前で蓮台を捧げ、右脇侍像は胸前で合掌し、往生人を迎える迎接の相を示します。右脇侍像は江戸時代初期の作とみられますが、左脇侍像は材質が落ち、細部の彫り口も劣ることなどから江戸時代後期の作とみられます。何らかの理由で左脇侍像を失ったため、右脇侍像の様式などを意識して、後に補ったものと思われます。
左脇侍像は後補の像に代わっていますが、全体の仕上がりは入念な出来映えを示すもので、特に中尊像の端正な像容には、製作作者の腕の確かさがあらわれています。
現在は、長栄寺の閻魔堂に安置されていますが、もとは牛沼柳原にあって廃寺となった浄土宗厳浄寺にあったものを、明治初年に閻魔像とともに、当寺へ移転してきたと伝えられています。
引用元:所沢市教育委員会掲示
そして、その閻魔様の後方には阿弥陀三尊が設置されています。
所沢教育委員会の掲示には「明治初期に廃寺から閻魔像と共に運ばれてきた」と記載があり、もともとこの場所にあったものではないそうです。
睨みを効かせた大きな「閻魔様」と微笑みかけるような表情の小さな「阿弥陀如来像」が、同じ閻魔堂という空間に存在しているので、とても不思議に感じました。
まとめ
INFORMATION
スポット名 | 長栄寺 |
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住所 | 所沢市牛沼58 |
アクセス | 西武線「所沢駅」から徒歩30分 |
駐車場 | あり |